鬱病になってから寝つきが悪くなったなぁ・・・という方、結構いるんじゃないでしょうか。
私も最近ベッドに入ってから、なかなか寝つけずに困っています。寝始めてから4時間くらいでようやく寝れると感じる。
私は元々、寒い時期になると足が冷えて寝つきが悪くなるのですが、鬱病になってから生活サイクルが安定して回らずより不眠の症状が悪化しました。
果たしてこの、不眠症状が強くでるのは鬱病のせいなのでしょうか?
うつ患者である私個人の見解で語っていきます。
鬱病が睡眠障害を引き起こすのか?
鬱病が要因になって睡眠障害を引き起こすことは、よくあります。しかし、鬱病で寝れないのと、冷え性で寝れないのとでは理由が違ってたりします。
まず人が眠気を感じる仕組みは、日中に体内にたまった体温を下げることにあります。活動的な日中は脳がフル活動で動くので熱がこもり、夜は脳を休めるために脳内の温度を下げます。
つまり眠気というものは、体温が変動している時にでてくるのです。
冷え性で眠れないのは、体温がそもそも温まっていないので変動が起きにくく、眠気が出てこないんですね。
では鬱病はどうでしょう。鬱病になると体がめっちゃ冷える!ってものではありません。鬱病の睡眠障害になりえる要因は「ついつい考え込んじゃう」ことです。
うつになると、ネガティブな事をあれこれ考えがちになります。今日も〇〇出来なかった・なんでこうなんだ・あれは失敗だった、など今日あった事をベッドに入ってから振り返ってしまって不安な気持ちでいっぱいになるんですね。
このネガティブな事は今日の反省会に限らず、とにかく思いつくネガティブ思考を布団の中で考え続ける。そして眠れない夜が続くと、体がそのルーティンになっていき、自律神経もくずれていって、結果「慢性的な睡眠障害」へと陥ります。
必ずしも鬱病が睡眠障害を起こすわけではなく、鬱病にかかった人は睡眠障害になりやすいですよー、ということですね。
睡眠障害はほっといても大丈夫?
睡眠障害になった人って、わりかし放置している人が多いイメージがあります。通常の状態なら、睡眠不足でも、気力や体力を持ってして日々のタスクをこなせちゃうからなんですね。言ってしまえば、無理ができる状態なんです。
辛くない訳ではないですよ、無理してるんですから。でも鬱病の人と比較すれば体力の回復が早いので、どうにか出来ちゃうのです。
しかし、鬱病の人は絞り出せる気力もないし、体も疲れきっているので「無理をする」ができません。もし抑うつ状態の人が寝不足で頑張って無理に何かしようものなら、自分も周りも大変なことになります。
ただでさえ、抑うつ状態だと集中力が低下しやすく、さらに寝不足も加われば注意散漫、集中力なんて皆無。普通の生活なんてできる状態ではありません。頑張っても周りに迷惑がかかってしまうのは嫌ですよね。
つまり、睡眠障害は鬱病の人に致命的なダメージを与える可能性があります。健常な人ならほっておいても体力と気力で乗り切れるのですが、鬱病の人は極力そのままにせず、睡眠障害を治す方向に気持ちを持っていきましょう。
鬱病と睡眠障害、どう対処する?
鬱病に限った話ではありませんが、精神病にかかっているとどうしても他の精神疾患も引き連れてきがちですよね。鬱病でも手こずっているのに、睡眠障害なんてどうすれば良いのか。
私の例でお話しすると、まずは自律神経を整える事から始めたら、少しずつ改善に向かいました。
簡単に言うと日中は活動的に、夜はリラックスするような身体になるようコントロールする機能です。人間は昼に活発に動いて、夜に休むという体の仕組みになっているのです。
自律神経が乱れると不眠になりやすいと言われてます。なのでまずは、自律神経を整えることを意識してみましょう。
自律神経失調症と鬱病の違い
鬱病は脳内のエネルギー不足でやる気や意欲を生成するセロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンが減少している状態です。それにより、元気がなくなり暗くネガティブな心になってしまいます。
自律神経失調症とは、ストレスを抱えたり生活リズムを不安定に過ごすことで、身体の1日のサイクルがガタガタに崩れ、その結果として体調に異常をきたすのです。先ほども述べた様に、人間は昼に動いて夜に休むという身体の作りになっています。現代社会の正しいリズムで毎日を暮らすことの難しさよ・・・
鬱病になると自律神経失調症を併発しやすくなります、逆も然りで自律神経失調症から鬱病を併発してしまったという人もいます。睡眠障害もそうですが、精神疾患は様々な病気が引き合っているのですね。
鬱病は長い期間をかけてゆっくり治すから
鬱病は・・・
- 発病した!
- 職場環境が原因だ!
- 仕事やめた途端に治った!
こんな感じに単純には治りません。心の病気と言われていたので誤解されがちですが、ストレスのかかる環境から脱出しても枯渇した脳内エネルギーは直ぐには戻らないんですよ。なので、完治するには長い期間を要します。人によっては数年、数十年かかります。もちろん中には短期間で治る人もいますが。
そのため、鬱病を治す過程で睡眠障害を治す過程で自律神経を整える、のが一番いい流れなんじゃないかなと思います。
自律神経の整え方については、また違う記事で詳しく書きますね。私の場合は、生活リズムをしっかりするように心がけたことで、抑うつが少しずつ良好になっていったと感じました。
まとめ
睡眠障害に困っている鬱病患者さんは▽
ただの普通に暮らすことが出来ないのが鬱病なんだ、生活のリズムなんて良くもならない。とうつ患者さんは言うかと思いますが、それでも長いスパンでゆっくり一つ一つで良いのでやってみよう、と気持ちを持っていくことが大事なんです。生活リズムが良い日もあれば悪い日もあって大丈夫なんです、鬱病なんですから。
実際、私もこの記事の冒頭で話しました、最近寝つきが悪くて睡眠不足だと。きちんとした生活ができてる時もあれば、抑うつに勝てず怠惰な生活を送る期間もあります。睡眠不足になる時もあれば過眠傾向な時もあります。
大切なのは頑張って行動しないこと。うつ病患者さんに無理・頑張りすぎはNG。出来そうだなと感じた時に何か一つだけやってみようかな、程度で良いかと思います。